『二人とも聞こえる?』
「ええ、聞こえてるわ。」
小型マイクを通して、樹と癒麻の耳に悟の声が届く。
『最初の打ち合わせ通りに行くよ。
刑事側の変更があり次第、二人に報告するから予定変更になるから。』
「解ったわ。こっちのことは僕達に任せて。」
『樹、聞こえてる?刑事側の変更次第で作戦も変更するから。』
「一度言えば解る!!」
樹はムスッとした顔で答える。
『樹…、まだ俺のこと信用出来ない?
俺達仲間なんだよ…?』
「…お前は刑事の息子だ。刑事は癒麻の両親を見捨てたんだ。
簡単に信用出来るかよ…。」
「樹…っ悟くんが僕達に協力してくれてるの解ってるよね?」
癒麻は樹に詰め寄る。
『解った。俺を信用するかどうかは樹に任せるから、今は仲間割れをしてる場合じゃない。
でも、作戦通りに頼むよ。』
「解ったわ、悟くん。」