「父さんがやったことは許せることじゃないからね」
次の日、樹に呼び出された悟は屋上にいた
「お前は俺達に手を貸すって言うのか…?」
「俺は君達の仲間になりたいんだ…」
「悟くん、お父様を裏切ることになるわよ?
それでも良いの…?」
癒麻の言葉に悟は一瞬戸惑った
下を向いてすぐに顔をあげる
「良いんだ
それでも
父さん達は癒麻ちゃんの両親を見殺しにしたんだ…っ」

「悟くん、いくら何でも…っ」
“言い過ぎよ”
そう言おうとした癒麻は思い止まった

言葉とはうらはらに、悟は辛そうな顔をしていたからだ