「…つい、うっかり口を滑らせた俺も悪いけどな…」
悟から手を離し、樹は癒麻を追いかける
途中で立ち止まり樹は背中を向けたまま言った
「…癒麻の過去を知ってるなら、もう何も言うな…
癒麻は両親が好きだったんだ…
それがどういうことか解るだろ?」
樹は、それだけ言うと走り出した
「解ってるよ
それくらい…」
悟はそのまま座り込んでいた…