怪盗舞月夜WINGただいま参上♪

 「…癒麻ちゃん。準備は大丈夫?」
 「ええ。いつでも大丈夫よ。」
 お互い真剣な顔で見つめ合って五十嵐警部へと視線を移す。
 『癒麻ちゃん。』
 癒麻が瞳を閉じると、少し照れたように笑った亜衣の顔が浮かび上がった。
 (もし失敗したりしたら亜衣ちゃんが悲しんでしまうわ…。
 亜衣ちゃんの悲しい顔なんて見たくはないもの…。
 失敗は許されないわ…!)
 癒麻は真っ直ぐに顔を上げた。
 「…行くよ?癒麻ちゃん…。」
 「…はい!」