怪盗舞月夜WINGただいま参上♪

 「ううん。元気なら良いんだ。」
 悟は安心したように笑った。
 「悟くん…。」
 癒麻は胸を撫で下ろした。
 その時…。
 『癒麻、時間だ。』
 樹の一言に、癒麻と悟の表情が変わった。
 「…そろそろ時間だな。悟、準備は良いか?」
 「うん。こっちはばっちりだよ、父さん。」
 後ろから話しかけてきた五十嵐警部に振り返って、悟は癒麻の手を握る。
 「悟、癒麻ちゃんはお前がしっかり守ってやれ。」
 「解ってるよ、父さん。
癒麻ちゃん、俺から離れないでね。」
 「は…、はい…。」
 悟の真剣な瞳に、癒麻は一瞬ドキッとした。