怪盗舞月夜WINGただいま参上♪

 「なんと!?ゆうこさんの娘か!?
どうりで似てるはずじゃな…。」
 会長は納得したように頷いた。
 「あの…、母をご存じなのですか?」
 癒麻は気になったことを聞いてみた。
 「ん~…?少し前に話したことがあるだけじゃ…!」
 少しギクッとした表情で癒麻の傍を離れた。
 (あの会長さん、なぜお母様のことをご存じなのかしら…?)
 会長が一瞬見せた戸惑いを、癒麻は見逃さなかった。
 (それに一瞬戸惑いを見せた気がする…。)
 逃げるように傍を離れた会長の背中を癒麻は静かに見つめた。
 (もしかして、会長は何かを知っている…?
 でも一体何を…?)