「てめ…っ!なにニヤニヤ笑って近づいてんだ!?」
樹は悟を怒鳴りつける。
「別にニヤニヤなんてしてないでしょ?」
「るせーっ!とりあえずお前は近づくな!」
樹は思わず力いっぱいに悟の頭を殴る。
「た…っ!?」
「悟くんっ!?大丈夫?」
癒麻は心配そうに悟に近づいて樹の殴った部分を見た。
「大丈夫だよ、癒麻ちゃん。大したことないから。」
悟は頭をさすりながら癒麻に笑顔を向ける。
「でも…、ごめんなさい、悟くん…。」
「気にしないで、癒麻ちゃんが謝るようなことじゃないから。」
申しわけなさそうに謝る癒麻に、悟は優しく笑いかけた。