こんな2人のやりとりを癒麻と亜衣は黙って見ていた
「あの…癒麻ちゃん…」
「何?亜衣ちゃん」
「あ…あの2人、いつもああなの?」
「うん…そうね…
いつもあんな感じね…」

癒麻は大きな溜め息を吐いた

(樹ってば、すぐつっかかるんだから…
勿論解るわよ
僕達は泥棒…
悟くんは刑事の息子…
いつ捕まるか解らないから、樹は僕を守るためには仕方ないこと…)
癒麻は止めることの出来ないもどかしさに胸が張り裂ける想いをしていた…
(癒麻ちゃん…?)
急に黙り、下を向いてしまった癒麻を亜衣は心配そうに見ていた