怪盗舞月夜WINGただいま参上♪

「分かんねーよ…。そんなん…。」
「分からないって、そんなわけないでしょ?」
疑いの目で見る悟に、樹は腕をどかして下を俯く。
「本当に分かんねーんだよ…。
癒麻は従姉妹で、妹だった…。
大切なのは間違いない…。
それが従姉妹としてなのか妹としてなのか、それとも女としてなのか自分でも分かんねーんだよ…。」
(近くに居すぎたんだ…。)
「ねえ樹…。俺に協力してくれない?」
悟は癒麻のいる隣の部屋を見て言った。
「協力って、なにをだよ?」
「桂木には“予備”ってあるんだよね…?
あれに俺は立候補しようと思うんだ…。」