怪盗舞月夜WINGただいま参上♪

「ああ…。そうだろうねぇ~…。
…そう言えば百合子さん。」
「なんですか?」
総十朗は立ち止まり癒麻の部屋を振り返る。
「“候補”がもう一人誕生しそうだよ…。」
「候補…ですか?」
総十朗の言ってる意味が分からず、百合子は総十朗へと聞き返す。
「彼はきっと、近いうちに申し出てくるかもしれないよ…。」
百合子は総十朗が見つめる癒麻の部屋を見た。
「“彼”と言いますと、悟さんのことですか?」
百合子の問いかけに総十朗はゆっくりと首を縦に振る。
「彼は癒麻に想いを寄せてるようだからね…。」
そう言うと総十朗は満足そうに笑った。