怪盗舞月夜WINGただいま参上♪

「でも……。」
「気にしないで。癒麻ちゃん。」
気にして落ち込む癒麻に、悟は優しく笑いかける。
「それに一人で考えたいこともあったからね。」
悟の一言で、ようやく癒麻は顔を上げる。
「そう…なの……?」
「うん。だから気にしないでね。」
癒麻は悟に笑いかける。
「うん…。ありがとう…。」
「それより樹遅いね?もうすぐ授業始まるよ。」
「そうね…。どこ行ったのかしら?」
癒麻と悟の二人が入り口を見た時、扉が乱暴に開いた。
「なんだよ?」
二人の視線に気づいて樹は仏頂面で見る。
「なんでもないよ。おかえり…。」