怪盗舞月夜WINGただいま参上♪

前を歩く癒麻の不安そうな背中を感じながら、亜衣も教室へ戻る。

「おかえり癒麻ちゃん、亜衣ちゃん。」
癒麻と亜衣の二人が教室に戻ると、悟の笑顔に迎えられた。
「あ…、悟くん…。早かったのね…。」
少し動揺したように、癒麻は一瞬悟から目を離す。
(…?癒麻ちゃん…?)
癒麻の一瞬の動揺に亜衣のみが気づいた。
「うん。樹が俺と二人じゃ嫌みたいで、今日は別々に食べてたんだ。」
「え?そうなの?ごめんなさい、樹ったら…。」
癒麻は困ったように悟に手を合わせる。
「いや、別に癒麻ちゃんが悪いわけじゃないよ。
約束してたわけでもないからね。」