「…?」
樹は誰かが正門に体を預けるように立っているのに気づいて足を止める。
「あら…?悟…くん?」
癒麻も気づき、足を止める。
癒麻の声に気づき、悟は顔を上げる。
「あっ、おはよう二人とも。」
悟はいつもと変わらない笑顔で、二人を迎える。
「…っ!?」
樹は驚いたように悟を見た。
「おはよう、悟くん。」
癒麻は笑顔で答える。
「あの…、悟くん……。」
癒麻は言いにくそうに悟を見上げる。
「どうしたの?癒麻ちゃん。」
悟は癒麻を見つめる。
「昨日はごめんなさい…。
用事あったのよね…?引き止めちゃって…。」