「俺達は気にしなくて良いから、お前はゆっくり寝ろよ。」
「うん…、ありがとう…。」
「俺達、出ようか…?
いたら気になって寝られないよね?」
樹が持っていた荷物を置くと、癒麻の傍に座っていた悟は立ち上がる。
「ううん…、気にしないで…。
二人がいてくれた方が安心する…。」
ニッコリ笑う癒麻を見て、悟はまた座る。
「ゆっくり休んで…。俺達、傍にいるから…。」
悟は癒麻の頭を優しく撫でる。
「……。」
癒麻は頭を撫でる悟の手の温かさに安心を覚えたのか、ゆっくりと眠りについた…。
「……。」
しばらくの間、樹と悟の間には沈黙が流れる。