次の日のことだった

「悟…これ回ってきたぞ…」
授業中に悟の後ろの席の小竹が小さい声で悟にメモを渡してきた
「俺に?
ありがとう」
悟も先生に見つからないように小さい声で礼を言って受けとる

カサ…

悟は先生に見つからないようにコッソリとメモを見る
そのメモはどうやら樹から回ってきたものらしい

『昼休みに癒麻と屋上で待つ
桂木樹』
その一言が書かれていた

悟は樹の方を見た
樹は悟を見ていた
樹は真剣と言うか、何かを思い詰めた怖い顔で悟を見ていた
(やっぱり昨日の件か?)
悟は前を向き直って昨日のWINGの件を思い出していた…