「悟か?」
立ち上がりメールを送る癒麻に、樹は聞く。
「うん。警察の方は調べてくれるって…。」
「そうか…。」
メールを送信して、癒麻は樹の呼び方が変わっていることに気づいた。
(あら…?今、樹『悟』って…。)
癒麻は、テーブルに座って立て膝に顎をついた姿勢で、難しい顔をして考えている樹を見た。
(どうしたのかしら?)
癒麻は、樹を見つめたまま考えていた。
(僕がいない間かしら?
でも、仲が悪いままよりは良いわね…。)
癒麻は、小さく笑った。