怪盗舞月夜WINGただいま参上♪

浅宮さんは一礼をして、その場を去った。
コツコツ。
悟は癒麻の部屋の障子を叩く。
「入れよ。」
樹の声がして、悟は障子を開ける。
「こんばんは、樹…。」
悟は笑顔で、樹に挨拶をする。
「…そこ、座れよ。」
樹はテーブルに肘をついたまま、悟から目を背ける。
「うん…。」
悟は樹と向き合うように座る。
「癒麻ちゃんいないんだね?
何か用事あったのかな?」
悟は部屋の外を見る。
「癒麻なら風呂だ。
さっき稽古終わったばかりだからな。」
「え?風呂?」
悟は思わず顔を赤くする。