「ひろ、そう言えばさ。」
うん?と言うように左隣を歩いていたひろは、首をかしげてこちらを見た。
「ひろ、どうしてここの学校受けたの?」
そう。これはあたしがずっと疑問に思っていたこと。
ひろは昔から勉強ができて中学の時は、学年トップの成績をとったこともあった。
ひろの頭の良さからすれば
あたしたちが今から向かう学校より、もっと頭のいい学校だって行けたはずだ。
「だって、家から近いじゃん。徒歩20分だし。」
そう、あたしも「近いから」と言う理由でこの高校を選んだんだよね。
まぁ、あたしは
ひろみたいに頭がいいわけじゃなくこの高校が、一番あたしのレベルに合っていた。
と言っても過言はない。

