「、、、?」

俺、花岡裕哉(はなおかゆうや)は今日から、新しい高校に転入する。

、、、でも、俺話されへんねん。

声が、出ない。

何か、俺がうまれてすぐの時に事故にあったショックで声が出なくなったらしい。

だから、小さい頃からずっとメモ帳とシャーペンは必需品。

メモに書いて今まで会話してきてんけど、いちいち俺が書き終わるん待ってくれる人もそんなに居なくて。


最初は話しかけてくれたクラスメイトもやがて、書くのを待つのが面倒になったらしく誰も話しかけて来てくれなくなった。

離れられるのが怖くて、いつしか自分からも話しかけなくなった。

、、、でも、困った。学校はでは来たものの、職員室がどこか分からない。

今は授業中らしく、廊下に人通りがない。

学校に来るまでも迷ってしまったから、先生と待ち合わせしてた時間より大幅に遅れてしまった。

廊下でオロオロしていると、、、

「もしかして、転校生?」

後ろから声が。

振り向いてみると、後ろにきれいな金髪でロングヘアーの女の子が居た。

「迷ってるの?」

うなずくと、

「そっか!担任の先生が、もしかしたら迷ってるかもしれないから探して来てって。だから来た。」

そうなんだ。と言う意味を込めてうなずいた。

「君の事は聞いてる。さ、クラスまで行こっか?」

そう言ってとびっきりの笑顔を向けてきた。