数学の時間。


「ねぇ、はるちゃん。
亮に教えてあげて」


俺を『はるちゃん』と呼ぶ
荒田先生が信じらんないことを。


は!?
亮って林田くんだよね!?


確かに数学は好きだけど
まさか林田くんに教えるって。


「え、あっ・・・は、はい。」



俺は思わずおかしな返事に。
林田くんが聞き逃すはずなく。


「辻村くん嫌だった・・・?」



林田くんは悲しそうに
寂しそうに俺に言った。



何?
この胸がキュッてなる感じ。



「そんなことないよ。
ここだよね?
ここの解き方はね・・・・・」



ダメだ。
林田くんは真面目に聞いてる。
俺は林田くんと顔が近くて
それにドキドキしていた。





.