東京も王子と同じ部屋だった俺は 
長野とは違う気持ちでいた。



でもどうせ自由行動は一緒に行かない。



「はる君?
明日、どこ回るの?♪」


王子は俺の悩みなんて知らないから
笑顔で軽く話しかけてきた。


「109とか原宿、上野とかジャ○ショ!
女子と班組んでるからね!」


王子は優しい優しい笑顔で、
ゆっくり俺の話を聞いてくれる。


好きだよ…
本当に、本当に好き…


「はる君ってクラスの女子の中で
一番女の子っぽいよね!
なんか人間を卓越してるみたい(笑)」


俺は王子のその言葉に笑った。
女の子として考えてくれてるのかな?


「そんだけ女の子のこと理解したら
絶対女子からモテるだろうなぁ」


そんなことないけど…
ううん。もし、あったとしても…
ただ一人、君からモテればそれでいい。
君からの『好き』一つでいい。



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