似たような会話は、さっきと同じように続かない。 濡れたままのハンカチは、まだ私の右手にある。 ねぇ、珈琲美味しいね。 ぅん……。 体の芯を温める濃い液体。 だけど、彼の心の芯には届いていないみたい。 私の声も――――…。