「真ん中にいる茶髪の方が、この学園内で一番企業が大きい辻 尚之(つじなおや)様辻井グループの御子息よ。

左にいらっしゃる金髪の方は辻さまの従兄弟様で咲矢 貢(さやみつぐ)様

右にいらっしゃる赤毛の方はIT企業のトップ甕猪 俊哉(かめいとしや)様

その隣にいるのが大手製薬企業 覇蒔 桐生(はまきりゅう)さまよ。」


千夏は、ゆっくりと説明を終わらせる


は~ん……みんなうちの一家に関わりあるやつらばっかりやな


4人は何かを探すかのように、辺りを見回す

「まさか、私達でしょうか?」

祐貴子は震えながら話す

「…かもね。生徒会役員だったらあり得るかも…」


それだと、あの男があそこに入ってきた事に納得いくわ

そんなことを思ったときだった


「ここに、『ライ』とか言う女子生徒はいるか…!」

「「!?」」

2人は固まる

やっぱり?

怒鳴ったのは赤毛の…なんつったけ?甕猪俊哉だっけか?


大人しそうな顔して図太い声だすなぁ…

「いないのか?該当する奴は立て!」


辺りが再びザワザワと騒々しくなった


仕方ないなぁ……


「こっちにおるで~」

「「「「!!」」」」

4人は一斉にこちらを睨む

「ちょ…ライ……っ!」

千夏は、私の袖を掴む

「大丈夫や」

にんまりと笑いながら応える