それから、くるくると校内を見て回った。


全部が全部かなり手の込んだ作りになっていた。


「んで、この通路が男子校舎に繋がる廊下。でも、行事以外は男女共にこの廊下は使用禁止になってるから気を付けて。」

「使用禁止?なんでや。」

「前は自由に出入り出来てたんだけど、色々と問題があって制限されたの」

なるほど…まぁ、男女の問題っていったら、大半はあっちやな


いい加減歳がいってると大半事情が読める


まぁ、活気盛んなお年頃やからな。仕方ないか

フフと笑った時だった


ドン!!

派手な音が響く

「??」

なんやと後ろを向くと、祐貴子が尻餅を付いている


「大丈夫か?」

私はすぐ駆け寄る。

「あ……」

「ん?どないしたんや」

祐貴子は真っ青になって何かを見つめる

「ラ…ライ―後ろ―――」

千夏も、祐貴子と同じように、真っ青……一体後ろに何が………

「…………誰やあんた」

意味わからんとゆっくり後ろを向いた時だった。見知らぬ男が立っている。

「誰だと??……ぶつかっておいて失礼だね」

男は、かけていたメガネをクイッと戻しながら言う。