カゼヒキサン。

ガヤガヤとしたゲーセン内を、二人で歩く。

「あ、ねぇプリとろっ!」

プリ機を指さして、それに向かって歩くあたし。

「プリ?」

「プリクラっ!いいじゃん、記念記念!!」

「記念…ってなんのだよ!!」

嫌がる海斗。

デート…っていったらひかれるか。

「あたしがミツアミしてこんなカッコして笑い者にできるのも今日だけだよ?でもプリ撮れば一生笑えるよ!お得ぅ!!」

「なんだその明るく聞こえる自虐的発言!」

「いいじゃん撮ろ!」

ぐいぐいとひっぱって、プリ機の中に連れ込む。