カゼヒキサン。

ウィンウィンウィンウィン…

「わーっ!わーっわーっわーっ!」

機械にくっついて、はしゃぐ瑞希。

アームはうまくマスコットをつれてくる。


………2匹つれて。


「すっごーい!海斗、ダブルゲットじゃん!」

「ほい、クラウン。」

クラウンを2匹取り出した俺は、かたっぽを瑞希に渡す。

でも瑞希は少し不機嫌そうにして、俺の持ってる方を指さす。

「…あたしそっちがいい。」

「え?」

俺のクラウンは、いたずらっぽくあっかんべしながら笑ってる。

瑞希のクラウンは、普通にかわいく笑ってる。

「あっかんべしてるけど?」

「そう。あたしそっちがいいの。」

「…そう?じゃぁ、ほいよ。」

交換。

「…ふふっ!」

「そんなにそっちがよかった?」

嬉しそうに笑う瑞希に聞く。

すると瑞希は

「…このクラウン、なんか海斗みたい。」

やっぱり嬉しそうにそう言った。

「海斗よりも300万倍可愛いけどね!」


クラウンみたいにいたずらに笑って、そう付け加えて。