<カイトサイド>

「な!?なんで!?え、な…」

俺は今…ベッドから落ちました。

だって瑞希が目の前に居たんだよ!?

ドキドキビックリするだろうが!!!

しかも、もうちょっとで唇と唇が…



うわぁあぁぁああぁぁぁああ!!!




俺は何てバカなんだろう!!

昨日…無理やり瑞希にキスをして。


瑞希はしょせん嫌がってるだろう。

ほら今も、唇を押さえて…。

きっとショックだったんだろうな。


「…ねぇ、海斗…。」

瑞希が口を開く。

「き、昨日…なんでキスなんてしたの…?」

体が震える。

瑞希も軽く震えてる。



なんだか悲しくて

なんだか苦しくて

なんだかここに居たくなかった


「…俺行くね。」

かばんをもって、瑞希の部屋を出ようとする。

「えっ、待って!…教えてよ!」

瑞希が腕を握る。

「……ごめんな。キスなんかして。」

瑞希の手を振り払う。

「…あんなキスなんか忘れてくれ。」



そしてもう家から走り出て行った。



「海斗っ…!」

瑞希の声も

聞きたくない