「待って待って、それってさ、宮長柚樹って人!?」



「ん。声でけーよ」



気がつくと、皆の視線があたし達に向いていた。


あたしは縮こまって話の続きを聞いた。



「あいつからメールがあったんだよ。お前の学校の奴がいたぞ、って」



「…それだけ?他にはなんか聞いてない?」



あ、やば。


なに興奮してんだ、あたし。



「別に、それだけ。」



あたしは密かに肩を落とす。


この際、柚樹のことを聞きたいな。



「あのさ、柚樹ってどんな…」



「そこ!さっきからうるさいぞ!」



と、先生の声で会話は途切れた。