StartLove-初恋は、君でした

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チャイムの音が響く。


あたしはお弁当を持って、香奈がいるA組に向かう。


ちなみに、あたしはD組。


だから毎日この時間になると、こうしてお弁当片手に、皆とは逆方向のA組へと歩く。



「きゃっ!!」



ぼうっとして歩いていたら、誰かと肩がぶつかって、あたしは2、3歩よろめく。



「あっ、わりぃ!!」



そう言って、あたしの腕を持って立たせてくれた。



「す、すいません…」



あたしはスカートを直して、顔を上げる。



「あれっ、千夏じゃん」