StartLove-初恋は、君でした

***


「行ってきます」



あたしは眠い目を擦って、玄関を出る。


昨日会った柚樹のせいで、あまり寝れなかった。


どうしても、柚樹のことを考えてしまい…。



「千春!」



振り返ると、香奈がいた。


あたしの親友、宮田香奈<カナ>。



「おはよ」



そう言って、あたし達は再び歩き出す。


すると、香奈があたしの顔をじろじろと見てきた。



「今日、千春、奇妙な顔してるね」



「きっ…奇妙?」