StartLove-初恋は、君でした

すると、少し階段を上がってきてくれた。



「なに?」



「あの…さ」



が、自分でもなんで追いかけたかわからないため、言葉に詰まる。



「明日…も、来る?」



うわぁ、変なこと言っちゃったよ。


柚樹は目をぱちくりとさせている。


やがて意味がわかったのか、微笑んだ。



「暇だし、来るかも」



何故か内心、ほっとしている自分がいた。



「じゃあな、千春」



初めて名前を呼ばれて、反応する。



「バイバイ」



と、あたしは聞こえるか聞こえないかの声で言った。