冷たい風が、頬を撫でる。



「寒…」



あたしは、ブレザーのポケットに手を突っ込む。


学校が終わり、マフラーに顔を埋めて歩く。


向かう先は、学校の近くの図書館だ。


本当は学校の図書室を使えばいいんだけど、人が多い所は苦手で。


自動ドアが開き、暖かい空気の中へと入る。


いつものように、2階への階段を上がった。


そして、いつもの席に座り、教科書やノートを広げり、シャーペンの芯をカチカチと出す。