「ねえ辻宮、どうしてあたしが泣いてることに気付いたの?」



「目が赤いから。気付かないほうがおかしい」



「誰も気付かなかったけど?」



「それだけ、誰もお前のこと見てねーってことだろ」




辻宮が柵に手をやりながら空を見て言う。



優しいのか優しくないのかまったく分からない。



でもただ分かってるのは辻宮だけがあたしのSOSに気付いてくれたってこと。



それは感謝するよ。