「入学してすぐはそんなんじゃなかったのにな」

「えっ?」

「なんでもねーよ。ってか首のとこ赤くなってっけど虫刺され?」

辻宮が指さしたあたしの首筋。

あっ、忘れてた。さっき高瀬くんにつけられたんだ。嫌だ。辻宮に見られた。

とっさにその赤くなってるところを押さえた。

「な、なんでも・・・」

視界が真っ暗になる。背中に回される腕。あたし抱きしめられてる。


辻宮に抱きしめられてる。