「…あ、俺最近ここに越してしたばっかで。あの、桜ノ宮高校ってどっちですか」


「あー。こっちです、こっち真っ直ぐ行ったら、2番目の角を右に曲がって、そしたらすぐつくわ。」

右の道を指差してあたしは言った。


「ありがとうございます、急いでたので助かりました。じゃあ」

「どういたしまして」

ぺこっとお辞儀をして、男の子は走って行ってしまった。


ーーーーー…


「…んー。最後、笑って走って行ったんだけど…。かっこよかった?気もするね」


「なによー、曖昧ねぇ!て言うか絶対その人じゃない!あー、うちのクラスに転入して来ないかな〜!」


あははと笑いながら、少しの緊張をしながらあたしたちは学校に向かった。