「じゃあ、あんたらがマキに言ってることはなんなのよ。自分のこと棚にあげて。それともそんなこともわからないようなバカなの?」
「…な」
「あんまり滑稽なんで、笑っちゃうわ。マキにこんなことしてる暇あんなら、滝に気に入られる努力でもしな。」
「………っ」
「…行こっ」
みんなちーちゃんになにも言えず、教室を出て行った。
…助かった。
ほっと肩の力が抜ける。
「ありがとー、ちーちゃん〜」
「いいの。マキのこと責めるなんて許さないんだから!」
そう言われて、へへ、と笑う。
照れる…けど、すごく嬉しい。
「それより」
目線をあたしから外し、ちーちゃんは窓の方を見る。
視線の先を追うと、にこっと笑って立っている滝くんがいた。
