俺はとにかくびっくりした。凄く綺麗で、乱暴で、かわいく笑って、どこか冷たくて。不思議な女だ。

「は、は?って、は??」

そう言ったら、俺に背を向けて出て行こうとした。

冷たく言い過ぎた!?

とりあえず名前だけは聞いておきたかったので聞くと、何故だか笑われて

「1年1組10番戀木明愛」

とだけ言って、去っていった。

俺は口の中で何度も名前を転がしていた。

気がつくと太陽が結構傾いていたので慌てて家に帰った。

また、会えるかなと夏休み中毎日屋上に通ったが、結局会えずに、新学期を迎えてしまった。

あれは夢か何かだったんだと思い込んだ。