…一人で感慨にふけっていると、鹿目ちゃんから話しかけられた。
「なに?」
『今日中谷くんに話しかけられてたよね?』
あ…見られてたんだ。
「あ、うん。ちょっと落としたやつ拾ってもらっただけだよ。」
とっさに嘘をつく。
1つの大きな嘘を隠すためには、小さな嘘をたくさんつかなければならない。
それが私の辛いこと。
『なーんだ、そうゆうことか!てっきり仲良くなったのかと思ったよー!』
「いや…私あんまり男の子に興味は無いから…」
『そういえばそうだよね…。美樹かわいいのにもったいないなあ…』
『それに中谷くんすっごいイケメンだよね~!人懐っこいから女子の間じゃ一番人気だよ~』
鹿目ちゃんから矢継ぎ早に言われる。
ほへーー
確かにカッコよかったっけなあ…
『あ、ほら、あそこにいるよ!』
