「駅前通りのパチンコ屋の前で待ち合わせね」

安美に肩を押されて後ろの壁に思いきり背中を打った。思わず、鞄を下に落とす。

「よろけてんじゃねーよ。ほら、行こっ」

キャハハと笑って安美は金魚のフンみたいにくっついている取り巻きたちと、行ってしまった。

「帰りにカラオケ寄ってかない?」「いーねー」

バカっぽい笑い声が遠ざかっていく。