「泣くなよ~本当にぞうの前ではよく泣くんだから。」
笑いながら言うゆうちゃん。
「じゃ~改めて言うかな・・
梨絵、俺と付き合ってください!」
そう言って私に差し出されたものがあった。
「受け取ってくれる?」
開けてみると指輪が入っていた。
「もらっていいの?」
「当たり前だろ!兄貴のは受け取れて、俺のは受け取れない?
梨絵は兄貴のこと好きなんだろ・・・知ってるよ。
でも、自分の気持ちをちゃんと伝えたかったから・・・」
「・・・ありがと。
ゆうちゃん、誤解してる・・・」
ゆうちゃんは私の顔を覗き込んでいる。
「私が好きなのはゆうちゃんだよ・・・」
「嘘だろ?だって兄貴と仲良いし・・・」
「お兄ちゃんにはちゃんと彼女いるんだよ。
私は小さい頃からずっとゆうちゃんが好き。
だからここで言ってくれた約束もしっかり覚えてる・・・」
ゆうちゃんは私を抱きしめてくれた。

