「本当にごめんなさい!今のは聞かなかったことにしてください!!」
「なんでさ!」
「だって、先輩は部長と付き合ってて、迷惑ですよね…」
「…なんでそうなったー!」
いつの間にそんな話になったのよ!
ともやん?なんで?
あれ?でも中川くんにだって、彼女がいるんじゃないのか?
「…なにがどうなってる?!」
「あー、えっと…」
「…中川くん!あのさ今彼女いますよね?」
「え、いないですけど…」
「じゃあサッカー部のマネージャーの子とはどんな関係ですか?」
「あ、え、クラスメイトです?」
「…付き合ってないの?」
「あ、えーっと、いや、付き合って、ないです」
「絶対なんかあったじゃないですかその感じ」
「こ、告白はされましたけど、付き合ってないです…」
「……付き合ってないのかよ!」
じゃあ、あたしたちの勘違いだったってこと?
…となると、今までのモヤモヤしてた期間ははなんだったんだ?!
完全に無駄な時間だったんじゃないの!
「あの、先輩も、質問に答えてください」
「え、はい!」
「部長と、付き合ってるんですよね?」
「付き合ってないです!」
「じゃあなんでそんなに仲良しなんですか!」
「仲良しじゃないよ!…あーでも最近は結構仲良しになったかもね!」
「仲良しなんじゃないですか!」
「でもそんなこと言ったら、中川くんだって、あのマネの子と映画とかファミレスとか!」
「なんでそんなこと知ってるんですか!」
「目撃情報が上がってんだよう!」
「それは、頼まれたからで、なにもやましいことはないです!」
「でも告られたんでしょ!」
「断りましたよ!先輩のこと好きだからって!」
「……っなにをおっきい声で言ってんのさ恥ずかしい奴だな!」
何この子好きとかおっきい声で言うなよ恥ずかしいだろうが!
「はぁ…とりあえず、二人とも落ち着けば?」

