田村瑠依。

中学1年。

春。

バレー名門校に入学。

周りに知り合いはいない。

1から始まる生活。

期待に胸を膨らます。

そんな、
ありきたりの心情。


初めて入る教室。

初めて座る椅子。

隣ではしゃぐ男子たち。
ああ。きっと
小学校同じだったんだ。

「どこ小〜?」

後ろの席の女の子。
かわいい。

こんがり焼けた肌に
ぱっちりした目。
長い睫毛。
背も小さい。


「町田小!」

わかんないだろうな。

そう思ったけれど
とりあえず答える。

「え〜!全然わかんない!」

やっぱり。

「まあいっか!友達になろ!よろしく♪」

初めてできた友達。

長崎都葉咲