君との365日


皆の視線が集まってくるのが分かる。
そのまま私はドアを閉めて教壇の前に立つ。

窓側には先生が居て、私を見るなり「自己紹介」とだけ言うので私はとりあえず自分の名前だけ言う。

「藍咲羽―…」

「あんた、今朝の子やん!!」

はずだったのに一人の男の声によって遮られた。
この声、この喋り方。

絶対、朝の王子とか呼ばれてた人だ。

「なんだ星宮、知り合いか?」

「職員室まで案内してん」

「そーかそーか」

星宮。
彼の名前であろう。

そう言えばお互い名前すら言ってなかった。
…まずさ、人の自己紹介を邪魔しないでよ。

「…ああ、すまんすまん。自己紹介続けてや」

お前は担任か。
と、内心でだけツッコんでおく。