「めっちゃ好きやねん。」

「そうかな?まあ
人数少ないからな・・・
人気ないっていうか」

「何人くらいなん?」

「えーと。私入れて・・・
1、2・・・2人や」

「ぷ。数えるまでもないやん」

「せやな」

あはは、と笑いあう私達。

なんだろう・・・
すごく楽しい。

この人といると・・・楽しい。

それから色々と話した

学校の事とか、
この田舎の事とか・・・

爽太くんはこの田舎に
住んでいるらしい。

学校へは、週に2日くらいで
通っていて、後はサボり。

出席日数は、先生のひいきで
なんとかしてくれるらしい。

「・・・よし、できた!」

玉止めをしっかりして、と。
完成!

「お」

「なかなかやろ?」

「ああ・・・」

あれ、微妙?
なんか・・・え。
悲しそうな顔してる。

「爽太・・・?」

よく顔を見ていると
目に涙を浮かべていた

「ああ。小学生のときを
思い出してな。ばあちゃん。
会いてーよ。ばあちゃん・・」

「爽太・・・」

気がつけば私は
爽太の体を
腕で包み、抱いていた。

しばらく抱いたままで
沈黙だった。

泣いた爽太は、とても綺麗で。
ばあちゃんを本当に大切に
してるんだなあ、って。

私は、そっと腕を離した

爽太は、少し微笑んでいた

「ありがとな、桜子」