「めっちゃ好きやねん。」

『・・・ご利用ありがとう
ございました。
まもなく終着駅のS駅です。
出入り口は-』

アナウンスの声にハッとした。

しゅ、終着・・・?
何で?
N駅じゃないの?

・・・私は状況に気づいた。
そうだ。手すりに寄りかかって
寝てしまったんだ。

はあーなんてこった。

時刻は8時58分。
もう学校なんて
どうでもいい気がしてきた。

プシュー・・・

電車のドアが開く

終着駅だから、降りるしかない

「しかもS駅とか
来た事ないしな・・・」

名前もあまり知らない。


「学校どうしよ」

もう行きたくない。
時刻はぴったり9時。

どうせ完璧遅刻だし。
行っても説教が・・・

考えるのも面倒くさく
なった私は、改札口を
通って駅から出た

するとそこは・・・

田んぼ



植物
古い家ばかり

のもろに「田舎」だった
でかい建物がない。

とりあえず探検気分で
歩いてみることにした

川のサラサラと流れる音
木から鳴るセミの声
田んぼを耕す機械の音

・・・なんか私好きかも。
なんか、落ち着く。

近くには野原があった。
私は疲れたので、
草の上にドカッと座った。

「あー。どーしよ」

とりあえず夕方頃に
帰ろうかな・・・

とか色々考えていた
すると異様な音と声がした

ざっぽーん、びちゃびちゃ
ぶくぶく、ざっぽーん

『ないないないない』

ないないないない・・・?
誰の声だろうか?

私は前方を見た
すると川があり・・・

1人の少年が川の中を
何か探しているように
見えた。

『ないやん・・・』

何か川に落としたのだろうか?
私は大きくを息を吸った

「あのーーーーーーー!!」