「おっ、悠輔」 悠輔君に気付いた男子が言った。 「うっす」 悠輔君は このクラスの人気者。 というか、男女両方からモテモテ。 ふさふさツンツンした、 日に当たると明るい茶色の髪の毛。 見た目でもわかるほど柔らかそう。 かっこいい、という第一印象のせいで 入学から2ヶ月経っても 1度も話したことがない。 ましてや目も合ったことがない。