てく、てく、歩いていく



今度は独りぼっち



上向き、前向きの



お顔は下に向け



てく、てく、歩いていく



涙声で淋しいと



悲痛な声を上げて



誰が気付いてくれる?



こんな夜闇の下…






ドン、ドン、叩いている



掃除用具の戸



真っ暗闇の向こうで



元友達が高笑い



私が泣くと



更に楽しげな彼女ら…



てく、てく、歩いていく



引きずり回され



擦り剥け血だらけの



足を引きずり



アスファルトに引き裂かれた



手は



ジリジリ痛んで



痛みに声すら出ない



コン、コン、ドア叩く



出てきたお母さん



顔青くして



怪我の理由聞く



私はとぼけて



転んだと笑うの