あの日も確か、このくらいの時期だった。 男たちに絡まれていたところを助けてくれた俊に、私は自分の病気のことを打ち明けた。 あの時、俊が言った言葉―― 「お前はまだ生きてんだろ。 みんな何があっていつ死ぬかなんて分かんねんだ。 だったら、生きてる間は精一杯生きろ。」 あの時の、俊の悲しそうな、絶望しているような瞳――