―奏― 君に捧げる愛の歌



「ねぇ、今日はギター弾かないの?」


私は何となく聞いてみた。



「弾かね―よ。」



そう言って、ふぅ―っ、とタバコの煙を吐く俊。


その顔が少し淋しそうに見える・・・





「ねぇ、
この前ここで歌ってた曲、もう一度歌ってよ!」



私は、わざと明るく言ってみた。



「あの曲好きだな―!

ほらっ 恋人との別れの曲!

曲名何だったっけな―。」