―奏― 君に捧げる愛の歌



どうやらステージ上の照明が落ちてきて、間一髪の所を俊が助けてくれたみたい。



もし、俊が助けてくれなかったら、照明は間違いなく私にぶつかっていただろう・・・



そう考えると私は身震いした。



“いつ死んでもおかしくない”と医者に言われてから、覚悟はできてるつもりでいた。



でも実際に身に危険が迫ると、痛感する。



“私は死ぬ覚悟なんかできてない”――



自分の死を受け入れられない私がいる、と――